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スイッチOTC薬控除について

適切な健康管理のもとで医療用医薬品からの代替を進めるという目的で、スイッチOTC薬控除が平成29年度より導入されます。従前の制度として医療費控除がありますが、今後は両制度を比較して有利な方を適用する流れとなります。
以下、スイッチOTC薬控除について説明させて頂きます。

★OTCとは
Over The Counterの略称です。
つまり、カウンター越しにアドバイスを受けたうえで購入できる薬という意味です。

★足切り金額
12,000円(左記金額以上の支出がないと、所得控除は受けられません。)

★限度額
88,000円(仮に年間10万円の支出があった場合は上限が88,000円となります。ゆえに、一定金額以上であれば、通常の医療費控除が有利になると考えられます。)
医療費控除の足切り金額は原則10万円です。

★有利判定について
下記2つのケースで有利判定をしてみます。
(1)
スイッチOTC:50,000円、スイッチOTC以外の医療費控除対象額:50,000円
スイッチOTC薬控除=50,000-12,000=38,000円
医療費控除=50,000+50,000-100,000=0
→スイッチOTC薬控除が有利となる。

(2)
スイッチOTC:80,000円、スイッチOTC以外の医療費控除対象額:90,000円
スイッチOTC薬控除=80,000-12,000=68,000円
医療費控除=80,000+90,000-100,000=70,000円
→医療費控除が有利となる。

★下記いずれかの検診等又は予防接種(医師の関与があるもの)を受けた者のみ適用されます。
 (1)特定健康診査
 (2)予防接種
 (3)定期健康診断
 (4)健康診査
 (5)がん検診

★対象となるスイッチOTC薬の例
要指導医薬品及び一般用医薬品のうち、医療用から転用された医薬品を指します。
発毛薬、解熱鎮痛薬、睡眠改善薬、点鼻薬、外用鎮痛消炎薬、皮膚用薬、下痢止め、水虫薬、点眼薬、かぜ薬、ビタミン剤、ドリンク剤、胃腸薬、整腸薬、殺傷消毒薬、痔疾用薬
(具体的には、パブロンやアレグラやコンタック、ロキソニンS等。)
OTC医薬品は、それを示すロゴマークが入っています。
詳細は日本OTC医薬品協会よりご確認ください。

★所得控除額
A-B-12,000円=所得控除(限度額88,000円)
A:一定のスイッチOTC医薬品の購入の対価の支払額
B:保険金・損害賠償金その他これらに類するものにより補てんされる金額

★適用関係
平成29年1月1日から平成33年12月31日

この制度は、セルフメディケーションを促進することで、医療費の膨張に歯止めをかけることが目的だと考えられます。
いずれにしても、自分の身体は自分で守ることが大切だと思います。
梅雨も明けてこれから暑い日が続くと思いますが、皆さまもどうご自愛ください。少しでもご参考にして頂けたら幸いです。

 

茨城本部 楢原

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